食べる旅①【山口】

山口

私が住んでいるのは宮崎県の中でも南のほうである。
よって、1、2泊で遊びに行くのは、もっぱら鹿児島、大分、熊本。
福岡や佐賀、長崎まで足を伸ばすことはめったにない。
いわんや九州から出ることなんて。
だけど、行きたい気持ちはずっとあった。

求職期間の今、こんなに時間のとれる時はもうないかもしれない。
思い切って九州を飛び出し、山陰・山陽・四国の車旅に出ることにした。
目下、興味があるのは郷土菓子である。
できるだけたくさんの郷土菓子、ついでに郷土料理も食べて回ろうと計画を練った。

 

 

九州を出るときは、関門トンネルを通る。
軽自動車だと通行料金は100円。
たった3.5kmの距離なのに、なんだかとても遠くに来た気がする。

山口県に入る。
昼ごはんまで時間があるので、火の山公園に行ってみる。
瀬戸内海国立公園の中にあり、展望台からは関門海峡をはさみ、下関市街地と北九州市門司港が一望できる。
夜景が美しいらしい。
海の景色にはスカッと晴れた青空を望むが、あいにくの曇り空。
それでもこれから始まる旅に胸がはずむ。

 

山口県での昼ごはんには、周防大島の郷土料理「茶がゆ」が食べてみたかった。
周防大島まで行かなくても、山口市に支店があるばんちゃ屋で食べれるということなのだが、残念ながら定休日だった。
気を取り直して、山口市の郷土料理「バリそば」を食べに春来軒へ。

山口市近辺のご当地麺「バリそば」

「バリそば」は、揚げた中華麺に具沢山のとろみのあるスープがかかったもの。
第二次世界大戦後に台湾の麺料理を参考につくられ、元祖は春来軒といわれる。
鳥ベースのあっさりした薄味のスープが揚げた麺のうまさをひき立てる。

 

ごはんを食べた後は、瑠璃光寺五重塔、山口県立美術館へ。

そして、いつものごとく甘いものが食べたくなってくる。
ういろう巡りは以前やったし、山陰堂の舌鼓も食べた。
適当にgoogle mapで見つけた菓子屋、宝来屋に行き、口コミで評判のよいシュークリームを購入。
郷土菓子を!と意気盛んに出てはきたが、根は洋菓子党である。

道の駅潮彩市場でいちじく外郎と小さな饅頭を購入。

晩ごはんは宿泊に含まれていた。

 

 

翌日、ホテルの朝ごはんを食べ、岩国市の銀帯橋(きんたいきょう)へ。
ここに行くお目当ては「石人形」である。

銀帯橋は、1673(寛文13・延宝元)年建築、5連の木造アーチが美しい、日本三名橋の一つである。
ちなみにあとの二つは、眼鏡橋(長崎県長崎市)、日本橋(東京都中央区)。

 

 

 

岩国の郷土玩具 石人形

この橋の下の川の中では人の形をした石が採れる。
ニンギョウトビケラという昆虫が、小石や砂を集めて巣を作ったもので、それが人の形をしているのである。
仏像や七福神などに見立て、江戸時代から錦帯橋土産として、また、川で探して遊ぶ郷土玩具やお守りとして古くから愛されているという。
昆虫が作った郷土玩具なんてときめくほどレア。
しかも、ビジュアルがしびれるくらい地味なのである。

 

 

橋の近くに石人形資料館があり、ここで詳しい情報も得られるし、石人形を購入することができる。

 

岩国で気になっていたのがもうひとつ、郷土料理の岩国寿司である。
約380年前から食べられている押し寿司。
昼ごはんは、広島に入って宮島名物のあなごめしを食べる予定だったので、岩国寿司は一つテイクアウト。

足早に広島に向かう。

 

 

岩国の郷土料理 岩国寿司

 

 

岩国寿司は、初代岩国藩藩主の命によってつくらた。
山の上に城があったため、保存食としても重宝された。
「殿様寿司」とも言われる見た目華やかな押し寿司。