食べる旅⑨【愛媛】

愛媛

この日、予定では四国カルストに行くはずだった。
だけど生憎の雨。
あの景色は晴れで見てみたかったので、四国カルストに行くのはやめることにした。
次の宿泊地までのんびり移動の日だ。

松山を出て、どこか寄り道するところがないかガイドブックを眺める。
今回の旅のお供は、昭文社の「にっぽんクルマ旅」だ。
他のガイドブックに比べ、紙が厚く、大きな写真が多く、地図が充実している分、情報量がとても少ない。
つまり、非常に厳選されたところだけが載っているのだ。
クルマ旅をする人に特化した作りもいい。

 

通りすがりにあったJR下灘駅に寄ってみる。
海が間近に迫る小さな無人駅は、人気のフォトスポットらしく、学生らしきグループがしきりに写真を撮っていた。

晴れてくっきりと青い海だったら、もっときれいなんだろうな。

 

郷土菓子志ぐれのことを思い出し、大洲に行くことにした。
愛媛県大洲市は、伊予の小京都と呼ばれ、肱川の流域にある大洲城を中心に発展した城下町である。
「男はつらいよ」「東京ラブストーリー」など多くの映画やドラマのロケ地にもなっている。

おおずロケ旅サイト

城下町にうまいもんあり、愛媛に来たのだから、鯛めしも食べたいところだ。

 

大洲到着、まずは散策前の腹ごしらえだ。

南予地方の郷土料理 鯛めし

愛媛県の郷土料理鯛めしは、2つのタイプがある。
焼き鯛と米を炊き込む東予・中予スタイル、刺身を醤油やたれ、薬味と混ぜてごはんにのせる南予スタイル。
大洲の鯛めしは、南予スタイルである。

油屋(大洲市大洲42)で、南予の鯛めし定食を。
美味しい。
TGKだけでもかなり美味しい味付けに鯛のさしみである。

 

 

 

赤煉瓦館、大洲城、おはなはん通り、臥龍山荘をめぐりながら志ぐれをいくつか購入

するはずだったが、この日、ほとんどのお菓子屋さんが定休日だった。
仕方がないので、大洲まちの駅でまとめて購入。

 

大洲の郷土菓子 志しぐれ

 

志ぐれは、江戸時代、18世紀始めより、大洲藩の江戸屋敷内の秘伝菓子と伝えられてきた郷土菓子。
小豆、うるち米を使った蒸し菓子で、小豆味のういろうっぽい。

 

大洲はレトロなお店がたくさん残っていて、散策が楽しい町。

志ぐれの有名店が軒並み閉まっていたので、せっかくここまで来たし、で入ったお菓子屋さんがビンゴ!

大洲名物 村田文福老舗の月窓餅

後から調べてわかったのだけど、村田文福老舗(大洲市大洲183)は、創業1624年(寛永元年)。
旧大洲藩公の御用菓子司でもあり、創業当時より献上していた「月窓餅(げっそうもち)」のお店である。

ぷるんぷるんしてるー♡と思ったらわらび餅だった。
やわらかくとろけるよう。
きな粉も美味しい。
嬉しい出会いに感謝。

 

大洲を出てもう一カ所。

愛媛名物 山田屋まんじゅう

山田屋は創業1867年(慶応3年)。
一人の巡礼が一軒の商家に宿を請い、お礼にと主にまんじゅうの作り方を教えたのが始まり。

皮が激薄の一口サイズの薄皮まんじゅう。
徹底的にこだわった餡子で、この饅頭一筋150年。
店内には、「ひとつだけ」と書かれた書が貼ってあった。
いやいや、こちらとしては一つだけではすみませんよ。

 

本店は、西予市宇和町にあるんです。
ということで、西予市まで来たのだけど、「作ってるのは松山なんですよ」とな。

お店のある西予市宇和町卯之町は、江戸中期から昭和初期の商家が立ち並ぶ町並保存地区。
白壁、半蔀(はじとみ)、格子、持ち送りなどの伝統的な建築様式、大正期建築の教会や明治期の洋風建築などが残っている。

 

宿に向かう途中、休憩で寄った道の駅どんぶり館(西予市宇和町)で郷土菓子発見。

南予地方の郷土菓子 唐まん

江戸時代にはあったと文献にも残っている古くからあるお菓子。
小麦粉と水飴を練った生地で黒砂糖の餡を包み、ゴマをふったものをオーブンで焼き上げる。
長崎県や佐賀県の一口香(逸口香)とほぼ同じ作り方。
香川県観音寺市にも郷土菓子としてあるらしい。
知らなかった。
次は絶対探そう。

固めの生地に黒蜜がねっとりからみつきなかなかの噛み応え。

 

愛媛の魅力は松山のみにあらず。
この後、ますますそれを知ることとなる。